時間感覚と空間構築
- 作者: 山本兼一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/06/01
- メディア: 文庫
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空間をつくるに際して、日本人とヨーロッパ人でなにが違うかと言えば、それはもう時間感覚が決定的に違う。国土の狭さとか地震や台風の問題とか個別に理由はあるのですが、結局はすべて時間の感覚に繋がるように思う。例えば国土が狭いと空間的な圧縮だけでなく、戦のおこる時間的スパンも縮まる、とか。時間感覚の違いは空間に対する感性を確実に違ったものにすると思う。
信長が「南蛮風にせよ」って言うもんだから、大工棟梁が来日しているポルトガル人に聞きに行ったりする場面も描かれていて、そういう日本とヨーロッパの違いなんてのを感じてしまいました。
日本人振付家は大きな空間構築ができないと言われることがよくありますが、そういう理由もあるのかもしれない。しかし建築家は世界的に活躍してる人たくさんいるのになあ。ふしぎ。