▼このブログについて(更新停止中)
2004〜2009年夏頃までの関西のコンテンポラリーダンス公演をメインとした目撃録です。その時期に関西であったコンテンポラリーダンス公演の8割方は観てると思います。その他、民俗芸能、ストリップ、和太鼓、プロレスなども。2000年の維新派『流星』から見始めて、多い年は年間270本。2007年は、エジンバラフェスティバル、ダンスアンブレラなど半年に渡る欧州漫遊の記。2010年以降もぼちぼち劇場には出かけていますが、更新する時間はなくなり現在放置中のブログです。


時間感覚と空間構築

火天の城 (文春文庫)

火天の城 (文春文庫)

いま読んでます。ぶっちゃけ20ページに一度は泣きそうになってます。いやーこういうのには弱いな俺。安土城を建てた大工の話なんですが、内容はさておき上記のボヴェ太郎の感想とあわせてひとつ思った。

空間をつくるに際して、日本人とヨーロッパ人でなにが違うかと言えば、それはもう時間感覚が決定的に違う。国土の狭さとか地震や台風の問題とか個別に理由はあるのですが、結局はすべて時間の感覚に繋がるように思う。例えば国土が狭いと空間的な圧縮だけでなく、戦のおこる時間的スパンも縮まる、とか。時間感覚の違いは空間に対する感性を確実に違ったものにすると思う。

信長が「南蛮風にせよ」って言うもんだから、大工棟梁が来日しているポルトガル人に聞きに行ったりする場面も描かれていて、そういう日本とヨーロッパの違いなんてのを感じてしまいました。

日本人振付家は大きな空間構築ができないと言われることがよくありますが、そういう理由もあるのかもしれない。しかし建築家は世界的に活躍してる人たくさんいるのになあ。ふしぎ。