contact Gonzo『文脈の隙間に生まれた俺たちはおごそかに殴り合う−大大阪バージョン−』
大阪アートカレイドスコープ2007関連イベント
07年3月
大阪府立現代美術センター 展示室A
いくつか入ってた取材や記録のカメラさんがあーきらかーに、パフォーマンスそのものじゃなくて、“そのパフォーマンスを見ている客”という構図を狙っていて、そしてちょうど自分が立って見ていたその真ん前に、「ねぇ何やってんだろね・・・この人たち」的な雰囲気を醸しつつとても画になる見方をしてるカップルがおり、「あ、俺見切れてるな・・・というかあのカメラさん、絶対俺のことじゃまや思てるやろなぁ」と思ったので場所を移動したりしつつ見る。
総合(格闘技)系コンタクトインプロめいたパフォーマンスについてはまた機会を改めます。それより、私は彼ら二人の“おもむろ”感あふれる立ち居振る舞いが好きですね。パフォーマンス自体はかなり激しいコンタクトをこなすものですが、ふいに訪れるインターバルの時間が、なんともいえない凪いだ空気なのが妙に癒されます。その時に、呼吸を整える、とか、服を直す、とか、水を探す、とか、ちょっと痛がる、とかの何気ない行為がどこかユーモラスで味わい深いです。
垣尾優は以前に、びわ湖夏フェスの「ダンスピクニック」で踊っていたときに見せた仕草で今も目に焼きついているのがあります。詳細は省きますが、次の演目用にセッティングしてあるギターセットに向かってした仕草ね(覚えてる人もいるだろう)。七九式こと塚原悠也もダンスボックスの金粉ショーで踊っているのを観たことがありますが、ナニゲにしれっとセンスあふれるポージングをしていたりします(奥の壁に頭つけてるだけとか_笑)。本当にいいコンビです。
また垣尾と同様に、塚原もよくよく見ると非常に慈悲深いお顔をしていらっしゃる(dBでの開演前アナウンスも、聴衆に向かって穏やかに教えを説く僧侶のようである)。なんだかcontact Gonzoのパフォーマンスもどこか神々しくさえ見えてきたりします。