▼このブログについて(更新停止中)
2004〜2009年夏頃までの関西のコンテンポラリーダンス公演をメインとした目撃録です。その時期に関西であったコンテンポラリーダンス公演の8割方は観てると思います。その他、民俗芸能、ストリップ、和太鼓、プロレスなども。2000年の維新派『流星』から見始めて、多い年は年間270本。2007年は、エジンバラフェスティバル、ダンスアンブレラなど半年に渡る欧州漫遊の記。2010年以降もぼちぼち劇場には出かけていますが、更新する時間はなくなり現在放置中のブログです。


Monochrome Circus「掌編ダンス集」(『水の家』ほか)

08年12月27日 14:00/16:00
@アトリエ劇研

2008年の見納めにふさわしい全6作品。いま一番面白いなー、と思う。モノクロームサーカスはこれまであまり興味が持てずに(コンタクトインプロのイメージが強いから)けっこう見逃しているのですが、この掌編シリーズから一気に好きになりました。

興行的な要請などによらず、その作品に必要な時間(尺)で作品をつくるというコンセプトで、できあがってきたのが短いもので約5分などという掌編たち。どれも明確なアイデアが核にあって(例えば、机を何かに見立てる、であるとか、男性が女性の体重を受け止め続ける、とか)作品自体はとてもシンプルに押し切ります。

んでそのシンプルさが身体的も面白いし、文学的にも面白いし、エンターテイメントでもあるし、なんかよくできてるんですわ。初めてコンテンポラリーダンスを観る人から、たくさん観ているスレた客まで、守備範囲もかなり広い作品群だと思う。珠玉です。

なお、アフタートークで主宰・振付の坂本公成が、『凪』で密着ダンスを繰り広げる合田有紀と野村香子を評して「彼ら平気でエロいことやっちゃうでしょ、そこがね(いいんですよ)」と仰っていたのが面白かった。


掌編ダンス集国内ツアー2008-2009

振付/演出:坂本公成
出演:Monochrome Circus:坂本公成森裕子、荻野ちよ、佐伯有香、合田有紀、野村香子
   ゲストダンサー:森川弘和、小寺麻子
Aプログラム:『水の家』『蝿の誕生』『きざはし』
Bプログラム:『凪』『朱鷺に寄せる哀歌』『最後の微笑』

『凪』(08年08月@ロクソドンタ)
『蠅の誕生』『きざはし』(07年1月@ロクソドンタ)
『きざはし』(06年7月@京都芸術センター)