▼このブログについて(更新停止中)
2004〜2009年夏頃までの関西のコンテンポラリーダンス公演をメインとした目撃録です。その時期に関西であったコンテンポラリーダンス公演の8割方は観てると思います。その他、民俗芸能、ストリップ、和太鼓、プロレスなども。2000年の維新派『流星』から見始めて、多い年は年間270本。2007年は、エジンバラフェスティバル、ダンスアンブレラなど半年に渡る欧州漫遊の記。2010年以降もぼちぼち劇場には出かけていますが、更新する時間はなくなり現在放置中のブログです。


兵庫県下最後のストリップ劇場閉館の記事を

こないだ少し触れた神戸第一劇場閉館の件。昨年8月20日なのでエジンバラでドミトリー住まいしてた頃か。完全に見逃していたので、今更ですが当時の新聞記事を探してみた。当然新聞社のサイトからは消滅しているのでキャッシュなどから探してここに転載しておく。

かつて「東の浅草、西の新開地」と呼ばれ、関西有数の歓楽街として知られた神戸市兵庫区の新開地で、約40年間営業を続けたストリップ劇場「神戸第一劇場」が20日、閉館する。風俗産業の代表格だったストリップも時代の流れとともに各地で劇場の閉館が相次いでおり、兵庫県内ではこの第一劇場が最後の1館。新開地の繁栄の一端を担い続けた黄色いネオンが間もなく消える。

「なくなるんは寂しいな」

 夕刻、神戸高速鉄道新開地駅から商店街を北へ5分ほど歩くと、看板の女性がほほえみかける。ステージを囲むように設置された客席で、50人ほどの男性がダンスに視線を向けていた。ショーのあとはインスタントカメラでの撮影会。女性の前には5人ほどの男性客が列を作った。

 「いつもありがとうね」。女性の言葉に男性客の顔もついほころぶ。「月1回ほど来るのが楽しみやったんやけどな。やっぱなくなるんは寂しいな」。暗いロビーの喫煙所で、中年の常連客がつぶやいた。

新開地の象徴

 第一劇場が誕生したのは昭和40年代半ば。当時の新開地は大正2年に完成し、映画館として地元住民らに親しまれた聚楽館(しゅうらくかん)の明かりが町を照らしていた。

 大学生のころから新開地に親しみ、現在は新開地を舞台にした演劇を手がける地元の劇団四紀会の北宗吉代表(63)は「きらびやかなファッションを持つ三宮界隈(かいわい)も神戸。でも、僕の好きな神戸は新開地のように町のおじさんが素顔と本音でしゃべってくれる場所。ストリップ小屋の光も、ある意味、新開地の象徴だった」と思いをはせる。

観客激減

 世界有数の国際貿易港・神戸港に大企業の造船所を控え、仕事帰りの労働者が居酒屋で一杯ひっかっけ、酔った勢いで劇場に…。「バブルのころはそんな客がいたが今は当時の3分の1ほどしか来なくなった」。第一劇場2代目経営者の男性(41)は話す。父親から約20年前に劇場を引き継いだという。風営法改正による警察の取り締まり強化や風俗産業の多様化などでここ数年、観客が激減し、1年ほど前からは赤字経営が続いていたという。

スター不在

 経営環境が厳しいのは神戸だけではない。京都市で唯一残る同市南区の劇場の関係者は「スター性のある踊り子がいなくなった。3年前に比べると客足は3〜5割減っている」。現在、関西に残る主な劇場は10館足らずだという。

 今月、第一劇場では最終興行が封切りした。劇場内はかつての“常連客”らでにわかににぎわっている。経営者は「今でも誰か経営の提携をしてくれる人がおったらええなと思う。ホンマは店をやめたくない」と漏らした。

(2007/08/17 Sankei.WEB)

兵庫県内唯一のストリップ劇場で神戸・新開地にある「神戸第一劇場」が二十日、閉館する。ここ数年、めまぐるしい風俗産業の変化から観客数が激減。インターネットのホームページなどで資金提携も募ったが、手を挙げる業者は現れなかった。一日から始まった「最終興行」の後、半世紀近い歴史に幕を閉じる。(飯田 憲)

 同劇場は、戦後にできた前身のストリップ劇場を引き継ぎ、一九七〇年代初めに開業。ビルは戦前に建てられ、円形のステージを囲む五十席のホールは今も変わらない。

 当時、県内では尼崎や姫路など歓楽街のある都市部でストリップ劇場が人気を集めた。しかし、風営法施行後、警察の取り締まりが強まった。九〇年代のバブル期が過ぎるとキャバクラ、ファッションヘルスと新しい風俗産業に客が流れ、劇場数は激減したという。

 兵庫県警生活環境課などによると、県内のストリップ劇場の営業許可件数は九五年からわずか二件。うち実質的な営業は同劇場だけという。

 同劇場は二〇〇三年、不法滞在の外国人ダンサーを出演させたとして、県警に摘発された。営業停止処分を受け、以後は経営難が続いていた。店頭で再建のアイデアを募るなどしたが、乗り切れなかった。

 最終興行が封切りした一日、正午の開演前から花束を持参した踊り子の“追っかけ”ら約三十人が集まった。開演と同時に手拍子で、熱気は最高潮に。常連の男性は「劇場が消えるのは寂しい限り…」とぽつり。

 二代目オーナーの男性(41)は「風俗業界は日進月歩。閉館は時代の流れです」と言葉少なだった。閉館後の建物の扱いは未定だ。

神戸新聞

▼一度行っただけになった、、
ストリップショー@神戸第一劇場(06年4月)


そういえばロンドンSOHOのストリップシアター事情もちょっとだけ見てきたので気が向いたらまたこんど書こう。うまいこと業態(ショー内容)を変えて成功、、してるかどうかは分からないけど盛り上がっている劇場を体験してきた。部屋も退去してロンドン最後の夜、モロッコ行きの飛行機が早朝発で時間があったので、ふらっと入って観てきた。僕はそれを観て、その期に及んで「ああぁもっちょっとロンドンに居たい〜」と思ってしまったのだった。また書く。