▼このブログについて(更新停止中)
2004〜2009年夏頃までの関西のコンテンポラリーダンス公演をメインとした目撃録です。その時期に関西であったコンテンポラリーダンス公演の8割方は観てると思います。その他、民俗芸能、ストリップ、和太鼓、プロレスなども。2000年の維新派『流星』から見始めて、多い年は年間270本。2007年は、エジンバラフェスティバル、ダンスアンブレラなど半年に渡る欧州漫遊の記。2010年以降もぼちぼち劇場には出かけていますが、更新する時間はなくなり現在放置中のブログです。


ダンスの時間スペシャル earthen bodies(陶製の身体)

cannon262007-01-18

07年1月
兵庫県立芸術文化センター 小ホール

いつもは阿倍野のロクソドンタで演っている「ダンスの時間」のスペシャル公演です。あのディープな場所から、一気にこんな一等地の芸術センターへ、というのも面白い。客席が多角形に取り囲むという個性的な空間の小ホール。右の写真は外から眺めたところですが、ある種古代遺跡のような異様な雰囲気を湛えています。

ここで、関西コンテンポラリーダンスの黎明をつくったダンサー達による即興ダンス。立ち上がりは丹波焼の陶器とともに静かな展開。その後、赤松正行&IAMASによる映像が加わって、さらに様々な表情を見せてゆく。いつもは室内楽などをやっているホールとあって音響も素晴らしい(ほんと素晴らしすぎ!音の深さを体感できる)。

さすが息のあった即興の時間、ものすごく贅沢です。そして終盤、その場で撮られた踊るダンサーの映像を、すぐさまエフェクトをかけてバックのスクリーンに投影してゆくシーン。映像を使うダンス作品はいくつも観てるけど、これは断トツベストでした。そこで踊ってるダンサーとのズレの具合や、映像のテクスチャーの面白さ。世界水準。

再演してほしいけど、一方で、この場所で、このダンサーで、という一期一会な魅力にも溢れる好舞台でした。空席もったいなかったなー。

構成・ダンス:森美香代、ヤザキタケシ、安川晶子、サイトウマコト
映像・音楽:赤松正行+IAMAS-DSP / MIRAGEチーム
オブジェ:大西文博(丹文窯)