▼このブログについて(更新停止中)
2004〜2009年夏頃までの関西のコンテンポラリーダンス公演をメインとした目撃録です。その時期に関西であったコンテンポラリーダンス公演の8割方は観てると思います。その他、民俗芸能、ストリップ、和太鼓、プロレスなども。2000年の維新派『流星』から見始めて、多い年は年間270本。2007年は、エジンバラフェスティバル、ダンスアンブレラなど半年に渡る欧州漫遊の記。2010年以降もぼちぼち劇場には出かけていますが、更新する時間はなくなり現在放置中のブログです。


PORT+PORTAIL『空の余白』

cannon262005-05-03

2005年5月
大阪現代演劇祭〈仮設劇場〉WA

ポルトたすポルタイユ」と読むそうだ。初めて観るカンパニー。演劇とコンテンポラリーダンスを融合させた作品をつくっているらしい。今回は夏目漱石の幻想物語『夢十夜』を元にした作品。あんまり演劇的なこととか、文学性みたいなのを絡めたダンスは好きじゃないんですけどね。でもいろいろ賞も獲ったりしてるカンパニーなんで、観てみようかなと。

という事でしたが、うーん、つまらん。幻想的なシーンを仕立てたいんでしょうが、なんというか、、浅い。今回は既存の文学作品をモチーフに作ったりしたから、こうなったのだろうと思う。他の作品はいいような気もする。『凶暴な青』『箱庭』『つまずき笑い』『ふたご』『写真屋の兄、いもうと』『染む』『溺れています。』『熊日和』『Fig Fig』『改訂版 凶暴な青』、と過去作品のタイトル。この辺見てると、ちょっとオリジナルなセンスが垣間見えない事も無い。ただ、ダンスのレベルはもっと上げてもらわないと。

ちなみに今回は、大阪南港の空き倉庫内につくられた「〈仮設劇場〉WA」という特殊な空間での上演。円形で、周りはポリエチレンのチューブと布のカーテンが囲む。内部では外から当てられた光が幻想的な感じで空間を満たす。海の底とか、宇宙空間とか、そんな感じ。演劇観るより、音楽を聴きたい空間だと思った。