▼このブログについて(更新停止中)
2004〜2009年夏頃までの関西のコンテンポラリーダンス公演をメインとした目撃録です。その時期に関西であったコンテンポラリーダンス公演の8割方は観てると思います。その他、民俗芸能、ストリップ、和太鼓、プロレスなども。2000年の維新派『流星』から見始めて、多い年は年間270本。2007年は、エジンバラフェスティバル、ダンスアンブレラなど半年に渡る欧州漫遊の記。2010年以降もぼちぼち劇場には出かけていますが、更新する時間はなくなり現在放置中のブログです。


ニブロール『駐車禁止』

cannon262004-08-09

2001年10月 アートコンプレックス1928
http://www.nibroll.com/

3本目にしてやっとコンテンポラリーダンスです。ニブロールは今最も注目をあびているカンパニーのひとつになります。もうすぐ(8月20〜22日)、公演があるので取り上げます(東京なので私は行きませんが)。

注目をあびていると言っても実際のところは、「なんかコンテンポラリーダンス村の方で面白いヤツがいるんだってさ」ってアート町の住人が噂してる、程度の話です。『SWITCH』誌や『美術手帖』誌で大きく紹介されたりしていました。それから、ダンス批評家の評価もめっぽう高いです(何か他人事のように書いているのは、私は、ニブロールはそ〜んなに好きじゃないからです)。

なぜ、それほど注目されているかというと、時代性を備えているとでもいいましょうか。まあ、コンテンポラリー(=現代の、同時代的な)ダンスと称するぐらいですから、そこはやっぱり、この現代社会に対していかに切り結びえているのか、みたいなところがひとつ大きなポイントになる事があるわけです。特に批評家やメディアにとっては。その点、ニブロールは90年代後半以降の現代日本(いや、東京か)のリアルがその身体性に…(以下略)

別にその評価に異議を唱えたいわけじゃないですが、まあ私はその点で言えば発条ト(ばねと)の方に強く惹かれるので、誰か面白い批評文書いてくれないかな〜、と期待しています(でも、「リアル」という言葉を使われると醒めますので、その点よろしくお願いします)。私、作品観るのももちろん好きですが、批評(評論)読むのも大好きです。

作品について>この作品だったか、次に見た『coffee』だったか忘れたが、くるりの曲を使っていた(作品中じゃなくカーテンコールでだが)。そんな所からも「今旬のアート」感を発散していた。このころ、村上隆(現代美術作家)もくるりの歌詞の一部を自分の展覧会の名前にしたり、会場でライブさせたりしていて、おぉ、くるり先頭走ってるね、と思っていた。で、『駐車禁止』、バックの映像にキラリと光るセンスを感じた。踊りは、バタバタ、ブンブン、ゴン、ダン、フンッ、っていう感じ。

付記>「コンテンポラリーダンス村の方で面白いヤツがいるんだってさ」の例えは微妙に違うかもしれん。というのは、実はニブロールはまっとうな「コンテンポラリーダンスカンパニー」ではなく、ダンス、映像、ファッション、音楽などそれぞれの分野のアーティストの集合体(と紹介される)で、その表現の場のひとつとして舞台もあるという感じ。だからファッションショーもしたりしてる。