ノーガードで「踊りに行くぜ!!」スペシャル
踊りに行くぜ!!のスペシャル公演が今週末大阪、来週末東京に迫りました。新聞をはじめいろいろなところでプレビュー記事が出ていて、これはコンテンポラリーダンスを初めて観るというお客さんも結構多くなるのでは?
そんなところで、台湾から招聘となった白舞寺はトランス系らしいし、お茶の水女子大出身のプロジェクト大山はピッチピチ(←死語)だし、HIPHOP経由のKENTARO!!はイケメンだし、「サカリバ」のKIKIKIKIKIKIも激しく性を扱う作品だし、これはちょっと刺激が・・・強いですたぶん。アッパーカット、右ストレート、左フック、ボディブローと、コンボで打ちのめされるような体験になるのではなかろうか。ドキドキ・・・。
「踊りに行くぜ!!」vol.8 SPECIAL IN OSAKA/TOKYO
[大阪公演] 2008年3月1日(土) 15:00/19:00 - 2日(日) 15:00 開演
[東京公演] 2008年3月7日(金) 19:30 - 8日(土) 14:00/18:30 開演
詳しくは公式サイトへ
とはいえ“コンテンポラリーダンスなんてどう観たらいいか分からない”と思っているかもしれない初体験のあなたに一言。ノーガードですべてを受け止めたらそれでいいと思います。そして自分を完璧にノックアウトしてくれる作品に出会えたら、きっとそれは生涯忘れられない体験になることでしょう。
暗闇に徐々に光が差すと、見えてくるのは4人の女性が背を合わせて腰掛ける姿だ。ぼんやりと浮かび上がる4人の肢体は、ゆらゆらと揺らめき、まるで闇夜に咲く白い花のように見える。この後、繰り広げられる奔放なダンスとは好対照を為す印象的な幕開けだ。
タイトルの『サカリバ』とは、繁華街を意味する「盛り場」、また、動物の発情期を表す「盛り」の「場」、つまり性交の場と読み取れる。実際に作品内では一基のベッドが重要な役割を果たす。冒頭、女たちが腰掛けていたのは実はベッドの上だ。ベッドに着床する一輪の大花から舞い落ちた花びら達が繰り広げるダンス、ともいえようか。さらに中盤、そのベッドがバタンッと裏返されると、そこにはたくさんの花びらが埋め込まれているのだ。それを女のひとりが、執拗に口に咥え上空に吹き上げ続ける。作品中、最も鮮烈なイメージを残す場面だ。
※一昨年の京都ダンスプロダクションで上演されたKIKIKIKIKIKI『サカリバ』より(批評ワークショップの課題用に書いた文章から一部抜粋)