▼このブログについて(更新停止中)
2004〜2009年夏頃までの関西のコンテンポラリーダンス公演をメインとした目撃録です。その時期に関西であったコンテンポラリーダンス公演の8割方は観てると思います。その他、民俗芸能、ストリップ、和太鼓、プロレスなども。2000年の維新派『流星』から見始めて、多い年は年間270本。2007年は、エジンバラフェスティバル、ダンスアンブレラなど半年に渡る欧州漫遊の記。2010年以降もぼちぼち劇場には出かけていますが、更新する時間はなくなり現在放置中のブログです。


アニアス・ワイルダー展「Empirical Association」

2005年10月
アートコートギャラリー

ええわ〜。自分の好きな要素がかなり詰まってる。ムーヴメント、力学、笑い(バカ)、グロテスク・・・。お気に入りアーティスト決定。

“大量の木片を釘や接着剤を用いずに積み上げた構造物”がこの人の作品。しかもかなりデカイ(高い)。木片といってもその辺のホームセンターとかで売ってそうな安モンです。同じ寸法の細長い木の板棒(それひとつを立てて置くだけでも不安定感を感じるぐらい)を四角形に積み上げた塔。しかもその塔というのがグネグネなのさ。絶妙のバランス感、というか、かなり危うい。ほんと、ちょっと気を緩めてそれに触れてしまいでもしたら、とたんに崩れてしまうんじゃないかという緊張感。というか、まじでこれが長い会期中に崩れずに残っているのは感慨?深い(今日が最終日)。ほんとに会期途中で誰かが崩してしまうって事も十分ありえるわけで、それこそ地震でも来たらどうなるの??なんて事を考えてたら笑える。今俺が蹴りいれたら、この展覧会TheENDですよ。こんなワクワクする展示もそうないです。面白すぎ。

で!で!その“蹴りいれて一瞬のうちに崩壊させる”は、なんと展覧会の締めとして作家本人が執り行う。今日が最終日なので、夕方にそれがあったのですが、次へ行かんとダメだったので見れませんでした。これは、次の来日時の楽しみに置いときます。

でも、これまでの作品のビデオが観れるようにしてあって、崩壊の映像も見たんですが、これまたバカバカしくて最高。ゼロから組み上げて完成⇒崩壊までを短く編集してる映像なんですが、ある種、お笑い番組なんかであるようなネタビデオ的な完成度も高く、これはこれで作品として成立してた(単なる記録映像じゃなくてという意味)ので、おぉええやん、と思いました。オススメ。

あ、ネタ的な面白さだけじゃなくて、崩落するときの動きと音は、見どころ聴きどころです。