便器を見に
中之島に移転した国立国際美術館のオープニング展「マルセル・デュシャンと20世紀美術」を見にいった。ま、便器はいいとしよう。「泉」という題は頓智が利いてるし、横向けたり、サイン入れたり。。だけど、くしぃぃっ!!!!「櫛」置いて題『櫛』!そのままやがな。
ルチオ・フォンタナの『空間概念』が常設展にあって感激。キャンバスが鈎爪で切り裂かれたみたいになってるやつ。初めて生で見た。『空間概念』と題されるだけに、これは生で見ないと意味がない。
というより普通に平面だけの絵画でも、絵画は絶対生で実物を見ないと作品を見たことにはならんと思う。例えば子供なんかに、舞台作品を映像メディアで目にさせる事より、絵画作品を印刷メディア上で目にさせてしまう事の方がなんか罪作りな事のような気がする。「生の舞台作品を見る」と「舞台作品を撮った映像を見てる」の違いは歴然だけど、「実物の絵画を見る」と「絵画を印刷物上で見てる」は同じ平面なだけに勘違いして作品を受容してしまう。映画館で見る映画とテレビ画面で見る映画がまったく異なる体験であるように、絵画も美術の教科書じゃなくて、実物の迫力を体感させないと。
あとナム・ジュン・パイクのビデオ作品でマース・カニングハムを撮ったやつがあった。