維新派『flowers』
OSAKA ART KALEIDOSCOPE
04年3月
大阪府立現代美術センター展示室A
美術も照明も特別なものは何もなし。小〜中劇場程度の広さの真四角な展示室の四方を観客が3列ほどで取り囲む。真ん中のスペースで維新派のパフォーマンス。音楽(音)は、かなり不快で耳障りな音も含むノイズの繰り返し。ノコギリをギコギコひく音や、金槌でガンガン何かを叩く音など。過激というか過剰というか、生々しくてけっこうえぐい音。維新派のイメージの音でもないし、よくノイズミュージックを使うコンテンポラリーダンスをみても、ここまで振りきった音を選んでるのはあんまり無いと思った。
その中で、役者のパフォーマンス。庭仕事がモチーフ。穴掘ったり、ペンキ塗ったり。最後の方でジャンジャン☆オペラっぽい、発声を伴った大人数でのパフォーマンスがあったけど、最初からほとんどが無言で役者の動きのみ。動きといってもすごく地味で、それまでの維新派の作品にある動きのバリエーションの中でも最もストイックな部類の動き。スローですし。なんでこんな動きに目を見張ってしまうのだろうと、観ていて自分でも不思議になった。
2003年3月に観た、『〜個々のこころみ〜「30/1」』という、役者が主体になってつくった小作の時もそうでしたが、僕の中では、この路線の維新派は完全にダンスカンパニーという事にしています。ばりばりのジャンジャン☆オペラともまた違った見ごたえがあって、かなり好きです。