ダンスの時間 Summer Festival 2008

08年08月
＠阿倍野　ロクソドンタブラック

ダンスの時間のサマフェスへ。この8月の週末は毎週、あわせて30組のアーティストが阿倍野の小劇場に集います。村上和司に花沙＋升田学、そして見逃していたきたまり『娘道成寺』が登場する、個人的には一番注目の回に行ってきた。

きたまりの『娘道成寺』は木ノ下歌舞伎の企画でつくられた作品。亀田真司のライブ演奏によるソロダンスです。音楽もダンスも衣装も特に古典的装飾のない、まさにきたまり版娘道成寺。常に伏し目がちにサクソフォンを演奏する亀田真司はまるで虚無僧みたいで、この作品にあってとても大きな役割を果たしていたと思う。一音成仏の世界。

花沙＋升田学はともに動きの肌理が細かい。振付隅地茉歩のまさしく好みの踊り手であろう（いつかのポストトークで動きの肌理の細かいダンサーが好きと言っていた）。升田は維新派出身なだけあって、硬質な肌理細かさ。対して花沙はとびきり柔らかい。その対比が面白かった。

村上和司はストレートに踊りぶつけた作品だった。急遽出演となった佐藤玲緒奈は、現在スロバキア国立バレエ所属。謡曲「弱法師」で踊った。中島GEN元治はショービジネスの世界で活躍されている方だそう。中年のKENTARO!!という感じがないでもないが、やはりちょい厳しい。これなら普通にショーダンスに振って欲しい。

きたまり『娘道成寺』
花沙＋升田学『FASNACHT（ファスナハト）』（振付：隅地茉歩）
村上和司『じんあい（仮）』
佐藤玲緒奈『FLOWER』（振付：サイトウマコト）
中島GEN元治『Shose』