地中池 '08夏の陣 ワンマンライブ!
バイオリンのことを民族音楽の世界では「フィドル」と呼んだりするそうです。ゲストのDina Maccabeeを含め、フィドル使い2人をフィーチャーした曲のときの、お店のオーナーのひときわ嬉しそうな笑顔が印象的でした。フィドル倶楽部は地下鉄四ツ橋線四ツ橋駅を降りてすぐ、雑居ビルの中の小さなライブスペースです。
wikipediaに面白いことが書かれてある。
ヴァイオリンとフィドルの構造はまったく一緒だが、次の言葉が両者の違いを良く示している。
* 「ヴァイオリンは歌う、しかしフィドルは踊る」
* 「フィドルにビールをこぼしてもだれも泣くものはいない」
〜wikipedia:フィドル
「ヴァイオリンは歌う、しかしフィドルは踊る」というのは分かり易い。そういう事です。ちなみに、日本の(僕がよく観る)ジプシーバンドはクラリネットやサックスなどのホーン系が目立ってることが多いと思うんですが(東ヨーロッパとかだと圧倒的に弦楽器なイメージ)、なので、速弾きフィドルは新鮮で格好いいです。
ということで、阿部万里江の再渡米によりしばらく観れないかと思われた地中池。ですが、1月以来の再集結ライブとなりました。新曲もいくつかあり。
残念だったのは、チューバ高岡大祐が怪我療養中につき抜けていた事。でも、一時意識不明に陥るほどの事故だったということは、ブログなどで読んで知っていたので会場の客席からジョークを飛ばす姿を見られただけで良かったです。と、思ったらアンコールでたまらずステージに突入・・・。何をするのかと思ったら、今まで見たこともないような、なにやら奇怪な口笛らしきもの(?)を華麗に演奏。。すげぇ。
普通の口笛のように口はすぼめられず、まるで阿行像のように、なにかを威嚇するかのごとく歯を剥いている。そして、とても透き通ったシャープな高音が、自在に奏でられて出てくる。なにか小さな楽器を口内に仕込んでるのではないかと思うほど。実際はもちろん身体ひとつ。刺激的です。個人的に「プロダクトとしての楽器」に対する興味はここしばらくずっとあったのですが、そこからまた広がった感じ。このあと、高岡氏は手持ちの伸縮式の杖を分解して吹いてました。
追記:例のやつ「歯笛」だそうです。wikipediaによると、口笛より音量が大きく高音なので、牧羊犬のコントロールや鳥寄せ、また日本の海女のあいだでも実用されてるそうです。
阿部万里江/アコーディオン
亀田真司/サックス
イガキアキコ/バイオリン
池田安友子/パーカッション
下村よう子/うた
瀬戸信行/クラリネット
高岡大祐/チューバ
福江元太/ギター
ワタンベ/ドラムス
宮田あずみ/コントラバス
Dina Maccabee/バイオリン(special guest!! from San Francisco)