▼このブログについて(更新停止中)
2004〜2009年夏頃までの関西のコンテンポラリーダンス公演をメインとした目撃録です。その時期に関西であったコンテンポラリーダンス公演の8割方は観てると思います。その他、民俗芸能、ストリップ、和太鼓、プロレスなども。2000年の維新派『流星』から見始めて、多い年は年間270本。2007年は、エジンバラフェスティバル、ダンスアンブレラなど半年に渡る欧州漫遊の記。2010年以降もぼちぼち劇場には出かけていますが、更新する時間はなくなり現在放置中のブログです。


竜宮伝説に迫ってみる 〜トヨタアワード雑感

なんだかんだで「トヨタコレオグラフィーアワード」と検索して訪れてくれる人のおかげで、いつもよりアクセスは多いです。腐ってもトヨタ。失礼。

そういえば、保留にしていた感想について。まあ前回2006年と同じではあるのですが・・・。2006年↓↓

白井に向かって「次代を担う振付家の発掘」もないだろう。だって2002年の第1回開催でもノミネートさせてるわけで…、一体いつから時間止まっとんねん!
id:cannon26:20060521#p1

で今年は当然、、

北村成美に向かって「次代を担う振付家の発掘」もないだろう。だって関西では「マダム・ド・ナニワ・しげ」とまで称されるダンサーなわけで・・・

・・・いやしかし、キャリアのあるダンサーが「次代」を担う資格がないというわけでは確かにない。それこそ失礼な話です。過去のノミネートを見てみても、ずっとベテラン枠というのはあったわけで、ってか2005年っておばちゃん多いな・・・。あ、これまた失礼。

はい、別にキャリアの長短はいいんです。でもひとつ。北村成美がノミネートされた作品である『うたげうた』は、2003年初演の作品ですよね。5年前。・・・ここで再び、一体いつから時間止まっとんねん!と思わざるを得ないわけで(もちろん主催者側に対して)。応募作品に初演年度とかの条件はなかったのか。知らなかった。

まあ舞台は生ものですから、08年に上演されたらそれは08年にしかあり得ない作品であるのでしょう。しかしそれも、これがダンサー自身への賞、もしくはその活動に対しての賞であるなら分かります。が、たしかトヨタのこの賞は「振付け」に対する賞であったはず。そこはこだわってたはず。

なのに、2003年に初演された『うたげうた』が、5年後の2008年になって、この「振付賞」に急浮上してくるのは、これいったいどういう事であろう。いくらその後、再演を重ねて改変されていったとしても、作品の核心である「振付け」のエッセンスが様変わりするとは思えない。そうなったら別作品だ。03年において完成度が著しく劣っていたものが、今になって完成されてきたという事でもないだろう。なにせマダム・ド・ナニワ・しげなのだ。

そうすると、やっぱり主催者、審査員がどこの竜宮城に迷いこんでいたのかという大きな謎が残る。フタを開けても真相は煙に巻かれたまま。もう2008年なんですが、いったい皆様方の言う「次代」ってのはいつのことでしょうか?ここは竜宮城のタコツボの中ではないのですよ? いやほんとうに、こう思っている若手振付家とか多いと思うなあ。誰も何も言わないけど。

いくつかブログで出ているレビューを読んでいると、北村成美については審査発表の際に伊藤キムが何かそのような事(新しいものがない、的な)を言っていたそうだ。ほほう。それってつまるところ、ファーストステージとセカンドステージの審査に対する批判ですよね。違うのかな? そのへんの突っ込んだ話、どこかで出ないだろうか。確実に面白いと思う。