ベルギー舞台芸術メモ(1) 〜言語で分断されてるって…、それって国としてどうなの?
あぁロンドンなんかよりベルギーでいろいろ観たいなー。住むにも絶対いいですよ、物価安いし。ってことでベルギーの舞台芸術についてメモ。非常に面白いです、ベルギー。
先日、シディ・ラルビ・シェルカウイはベルジャンじゃなくてフラミッシュ、という話を書きましたがその話。国が言語圏で真っ二つなので、ベルギー人という括りはあってないようなものなんですね。私も1日目に行ったアントワープでは全く馴染みのない言葉にちんぷんかんぷんだった(オランダ語系のフラマン語を使ってる=フラミッシュ)。首都ブリュッセルでは“メルシー”ってな感じでフランス語を使ってる。
実はアントワープで1本芝居を観たのだけど、たぶん彼らはフラマン語だったと思う。ということは、この芝居は同じ国内でありながら、ブリュッセルではそのままできないわけだ。これは考えてみると、国としては相当面倒くさい状況だ。よく国としてまとまってるなあ、と思うのだが、まあ事実まとまってなかったりするわけで。。
これに関して、山形浩生のサイトで面白いコラムを発見。「一言で言えば、ベルギーはすでにその目的を終えた」というThe Economist誌のコラムです。
かつてローマ人たちがベルゲイと呼んだ部族の支配するこの一帯からは、今後ももっとよいものが生まれてくるだろう。だがそのためには別にベルギーという国はいらない。新しいミニ国家二、三個になっても、あるいはフランスとオランダの新拡大領土となってもいいものは出てくるだろう。
*ベルギーってそろそろやめたらいかが?(The Economist2007/9/8 山形浩生訳)
ベルギーなくすかどうかはまあともかく、これからもいいダンスアーティストはたくさん生み出してほしいものです。それはそうと、やはりコンテンポラリーダンスに力を入れている(のかどうかは知らないが、そう見える)のは、この言語で真っ二つという状況があるからなのかな。ダンスなら言語の壁なく国民で共有できますからね。ローザス、ウルティマ・ベス、ヤン・ファーブル、アラン・プラテルら世界に名だたるアーティストを擁するこの国の秘密とは一体??
今日はここまで。次号を待て!!