▼このブログについて(更新停止中)
2004〜2009年夏頃までの関西のコンテンポラリーダンス公演をメインとした目撃録です。その時期に関西であったコンテンポラリーダンス公演の8割方は観てると思います。その他、民俗芸能、ストリップ、和太鼓、プロレスなども。2000年の維新派『流星』から見始めて、多い年は年間270本。2007年は、エジンバラフェスティバル、ダンスアンブレラなど半年に渡る欧州漫遊の記。2010年以降もぼちぼち劇場には出かけていますが、更新する時間はなくなり現在放置中のブログです。


アーティストの協働とおふくろさん騒動と振付の独立性、そして本題へ。

先日の石井千春『みづうみ』(振付:川崎歩)の音楽を手がけたOORUTAICHIが耳にこびりついて取れません。youtubeで発見したのを聴いています。この眩惑感覚は強烈。CD欲しい。
http://www.youtube.com/watch?v=ouylVzhv3i4

ほんとダンサー・振付家はこれぞという音楽家を見つけて一緒に仕事をぜひしてください。もちろん音楽家だけでなく衣装でも美術でも。

『みづうみ』がすごいと思ったのは、ダンサー、音楽家、衣装作家(本職はアニメーション作家)、演出・振付家がそれぞれ同等に張り合ってひとつの作品が成立しているように感じたこと。大概は、音楽や美術は演出・振付に従属したものとして見えるか、もしくはコラボレーションと称したヌルい自己満足に堕ちたりしているのですが、『みづうみ』は違った。

ちなみに、公演プログラムにはダンサーである石井千春の名前が作品タイトルの前にクレジットされている。私は、作家である川崎を出すほうがいいのではないかと最初は単純に思ったが、どうだろう。例えば、歌の場合は、森進一が歌うのに川内康範『おふくろさん』>とクレジットされるのはとてもヘンだ。

実演芸術であれば実演家の名前が表に立つのが王道だろう。そこでは、作品にとって実演家が取替え可能だからこそ、作詞なり振付の独立性が保証され、合わせてそれぞれの実演家が持つ独自の表現力に価値が見出される。つまり作家、実演家ともに、こちらのほうが幸せだ。という事で、振付家ではなくダンサーの名前をメインにクレジットした『みづうみ』は、なかなかすごいんじゃないかと。

さあ、ここからが本題です。『みづうみ』のところの文章で、STスポットの賞を獲ったのを最初、石井千春と書いていたのですが、完全なミステイク!!すみません・・・。STスポットで賞を獲ったのは川崎歩(と、こんにゃく画家山尾圭介による「ミネラル」というダンスデュオ)でした。