▼このブログについて(更新停止中)
2004〜2009年夏頃までの関西のコンテンポラリーダンス公演をメインとした目撃録です。その時期に関西であったコンテンポラリーダンス公演の8割方は観てると思います。その他、民俗芸能、ストリップ、和太鼓、プロレスなども。2000年の維新派『流星』から見始めて、多い年は年間270本。2007年は、エジンバラフェスティバル、ダンスアンブレラなど半年に渡る欧州漫遊の記。2010年以降もぼちぼち劇場には出かけていますが、更新する時間はなくなり現在放置中のブログです。


貞松・浜田バレエ団「創作リサイタル18」(オハッド・ナハリン振付『BLACK MILK』他)

cannon262006-10-14

06年10月
神戸文化ホール 中ホール

今日びリサイタルて!!ってのはさておき、貞松・浜田バレエ団観てきました。なんと、オハッド・ナハリン振付作が2つも!これは行っとかないとあかんでしょう。もちろん貞松・浜田バレエ団は初めて。

同バレエ団は、上演作品の質、ダンサーの層の厚さに関しては、関西はもちろん日本を代表するバレエ団といえる。しかし、その実力に比して注目度が低いように思われた。しかし、昨年、芸術祭大賞を獲ったことでその名を全国にとどろかせた。
【ダンスの海へ】http://d.hatena.ne.jp/dance300/20060924/p1より

余談ですが、たぶん貞松・浜田バレエ団って名前が駄目だと思う。ネーミングにマイナー臭漂いすぎ。

最初に、ソロのコンテスト受賞作が3本。どれも3、4分ぐらいの短い尺で、そのコンパクトさが新鮮。もちろんダンサーの技術は確かなものなので、どれも良かった。3、4分だと作品の構成という部分では、例えばつまり文芸で言えば俳句のようなことで、これはこれで難しそう。でも無難っちゃあ無難な構成・演出に収まってしまうようだけど、それはそれでいい。終わり方なんかはみんな上手いなー。

続いて、『セ・シ・ボン』。これが、軽快で楽しいレビュー形式の作品でとてもよかった。女性ダンサーがすこぶるキュート。カラフルなチラリズムを楽しめる衣装もGood。クラシックと同じぐらいの比重で、こういう作品もたくさんやればいいのに。(この「創作リサイタル」という公演は年1回だけのようです)

そして、オハッド・ナハリン振付の『BLACK MILK』と『DANCE』。『BLACK MILK』は日本初演?これから観る事があるかもしれない人もいるだろうから、ネタバレさせないようにしますが、最後に「あれれ?」っていう驚きがありました。面白い。こういうアイデアって、日本の振付家にはあまりないですね。

そして『DANCE』。こちらなんとあの『アナフェイズ』ではないですか!!!以前バットシェバ・アンサンブルの『MINUS6』(@びわ湖ホール)で観てシビれまくったあの作品に、ここで出会えるとは!!貞松・浜田バレエ団やるなあ。この作品で文化庁芸術祭大賞も獲ってます。しかも貞松・浜田バレエ団はこの作品を女性だけでやる。あっぱれ。

お決まりの観客をステージにあげてのダンスタイムもあって、お決まりのオチ(笑)。あれって仕込みなのかな?きっちり面白いキャラ(太ったおばさんでした)が選ばれてた。こんな素晴らしい公演が、1回公演ってのが勿体無いなあ。ロングランにしてクチコミで観客広げていけそうなだけに。

クラッシックのほうも含めて、貞松・浜田バレエ団、今後も観よう。

<プログラム>
『あなたの声を聞かせてください』
 振付:加藤きよ子
 出演:竹中優花
『ループ』
 振付&出演:瀬島五月
『Trans>mission』
 振付:森 優貴
 出演:武藤天華
『セ・シ・ボン』
 振付:長尾良子
『BLACK MILK』
 振付:オハッド・ナハリン
 アシスタント:アディ・サラント
『DANCE』
 振付:オハッド・ナハリン
 アシスタント:稲尾芳文

なんとカーテンコールでオハッド・ナハリン登場!(たぶん)。すげー。