ボヴェ太郎『Monodiematerial』

06年3月
伊丹アイホール

ボヴェ太郎。本名だそう。生では初見です。以前、NHK「芸術劇場」がトヨタアワードの紹介をした際に、ちょろっと見たけど、とても良いダンサーですよね。んで、実際見てみると、これがまた日本のコンテンポラリーダンスの中でダントツの美形。デンマーク人とのハーフだそうで。数々の女性ダンサーなども、余裕で抜きさっております。

今作は「踊り」というより「舞い」で、たゆたうような静かな動きがほとんど。でも、ぐっと惹き付けられる。もちろん踊り手としてのテクニックや身体はすばらしいんですが、なんと言ってもその美しい容姿が極めつけ。また、それをうまく演出する照明がクールでよろしい。音楽もかっこいい。あまり他では使っているのを聴いたことのないようなジャンルの音楽（アーティスティックな民族系）で、本人の雰囲気ともベストマッチ。いつまでもソロを踊る姿を見ていたい、稀有なダンサーのひとりだ。