▼このブログについて(更新停止中)
2004〜2009年夏頃までの関西のコンテンポラリーダンス公演をメインとした目撃録です。その時期に関西であったコンテンポラリーダンス公演の8割方は観てると思います。その他、民俗芸能、ストリップ、和太鼓、プロレスなども。2000年の維新派『流星』から見始めて、多い年は年間270本。2007年は、エジンバラフェスティバル、ダンスアンブレラなど半年に渡る欧州漫遊の記。2010年以降もぼちぼち劇場には出かけていますが、更新する時間はなくなり現在放置中のブログです。


j.a.m.Dance Theatre『カルロ×カルロ』

cannon262006-03-11

dB Physical Art Festival 大阪BABA
06年3月
Art Theater dB

やけにラグジュアリーな幕が上がると、舞台上には縄が四方を縦横無尽に張り渡され、客席と舞台の間も縄で隔てられている。床の上は、なにやらエアリーなさきイカ状の素材が敷き詰められている。照明はほの暗く幻想的。深い深い森の中みたいなイメージ。ダンサー2人がその中で静かに動いている。エアリーなさきイカがダンサーの足裏にひっついて、ふわっと漂う。その素材感がGood。

縄がパッと目をひくけど、さきイカのほうが断然面白かった。床をごろごろ転がったりするシーンが多く、衣服にさきイカが付く。そのあと、踊っているダンサーの体から、さきイカがふわっと舞い離れる。ゆらゆらふわふわ舞い落ちる。あの、ゆわふわ感がとても良かった。こういう「いい動き」を伴う美術ってのは…、意外とすごいかも(ありそうでない)。。ダンサーも負けられないし。

その意味で言えば、縄ももっとテンション高く張れていれば、切るときによりビビッドな動きを見せてくれていたんじゃないかな。

その他
・「エアリーなさきイカ」ではあんまりなので、ほかの例えを探すと…、菌糸。腐海の底(ナウシカ)。そんな感じ。
・縄は、森のイメージと書いたが、実はそのジオメトリックな見た目がかっこよかった(建築構造工学がちょうどマイブームなこともあり:下記)
・今田葉子は篠原涼子似(表情がいい)
・ポストトークでの観客とのやりとりが印象的。これからは「質問ある方〜」ではなく「お願いある方〜」と呼びかければいい
・カルロは完全な造語だとか