▼このブログについて(更新停止中)
2004〜2009年夏頃までの関西のコンテンポラリーダンス公演をメインとした目撃録です。その時期に関西であったコンテンポラリーダンス公演の8割方は観てると思います。その他、民俗芸能、ストリップ、和太鼓、プロレスなども。2000年の維新派『流星』から見始めて、多い年は年間270本。2007年は、エジンバラフェスティバル、ダンスアンブレラなど半年に渡る欧州漫遊の記。2010年以降もぼちぼち劇場には出かけていますが、更新する時間はなくなり現在放置中のブログです。


飯島和一&東郷隆

始祖鳥記 (小学館文庫)

始祖鳥記 (小学館文庫)

御町見役うずら伝右衛門 上 講談社文庫 と 32

御町見役うずら伝右衛門 上 講談社文庫 と 32

飯島和一は、最近は『黄金旅風』が本屋大賞にノミネートされたりして話題になっていた人。読んだのはこの『始祖鳥記』が初めて。なるほど、綿密な時代考証に基づいた超細かい描写が圧倒的。江戸時代の天明期に、今で言うグライダーを作って空を飛んだ(もちろん世界初)備前屋幸吉という実在の人物が主人公の物語。空を飛ぼうなんてやっぱり“天然”の成せる業、アーティストですね。ちなみに空飛ぶ話だけじゃなくて、1/3ぐらいは海洋モノです。

東郷隆を読むのも初めて。わりあい淡白な語り口で、ぐいぐい惹き込まれるような小説じゃないけど、ちょっとずつ読み進んで楽める作風。