大橋可也＆ダンサーズ『あなたがここにいてほしい』

2004年12月
Art Theater dB（踊りに行くぜ!!vol.5）

いやいやいやいや、こりゃすごかった。観てるあいだずっと緊張しっぱなし。到底、腰を落ち着けて観れるシロモノではありません。そらトヨタアワード、ノミネートされるわ。納得。

大橋可也はもとは舞踏をしてた人で、今は【大橋可也＆ダンサーズ】として「ハードコアダンス」を標榜して活動している。過去（00年）には出演者が全員全裸の作品で物議を醸したり―それがバニョレの横浜プラットフォームへの出品作で、一般客には非公開にされたとか。（それが原因なのかは知らないけど、この後03年まで活動をしていない）

今作もスキンヘッドで前衛、ハードコア、パンクで轟音に叫喚、んでもって吐瀉、痙攣…、という作品。このアイテムで「なんちゃって前衛」だったり「前衛突き抜けてお笑い」などにならないのは、まず音楽（スカンクによる）がいい、そしてパフォーマー（ミウミウ、そして大橋可也自身も）がいい。そして大橋可也の頭がいい（たぶん）。

音は、いままでたくさん舞台観たなかで一番だと思う、音量音圧が。いや〜、音がでかいって本当にいいもんですね。出演のミウミウ、大橋可也は2人ともただ佇んでいるだけでもヒリヒリとした気を発散する。特に踊るわけではないんですけど見れてしまいます。どちらかといえば、僕はこういう作品（パフォーマンスっぽいの）は好きじゃないんですけど、これは面白かった。

作品映像あります。大橋可也＆ダンサーズ公式サイト（http://dancehardcore.com/index.shtml）。でもこの小さい映像で作品の何％が伝わるか…。